費用をなるべく抑えて遺言を作成したい
「もしものときに備えて、自分の財産をどうするか、意思を明確にしておきたい。」と考える方が増えており、遺言の作成される方が多くいらっしゃいます。
遺言を作成する際に、公正証書遺言にするか自筆証書遺言にするかについて悩まれ、「公正証書遺言はメリットもわかるが、公証人に支払う費用が…」という方も少なくないのではないでしょうか。
そのような方はぜひ、当事務所へご相談ください。
自筆証書遺言作成のルールと注意点
自筆証書遺言は、以下のルールをすべて満たす必要があります。
(加除、変更、財産目録に関するルールは除いております。当該ルールの詳細につきましては今回は割愛します。)
1.全文を自分で書くこと
2.日付を自分で書くこと
3.氏名を自分で書くこと
4.印鑑を押すこと
このルールは非常にシンプルですが、以下のような注意点があります。
・パソコン(Word等)で作成した自筆証書遺言は無効
⇒自筆証書遺言は、全文を自分で書く必要があります。「字がきれいでないから…」と言う方がおられますが、パソコンで作成してはいけません。
・日付の記載漏れは無効
⇒:「〇年〇月吉日」といった曖昧な日付も無効とされた判例(昭和54年5月31日最高裁判所判決)もあります。「2025年1月1日」など、必ず特定できる日付を記入しましょう。なお、和暦、西暦はどちらを使用しても差し支えありません。
・氏名の記載漏れも無効
⇒必ず、戸籍上の氏名を記載しましょう。
・押印を忘れると無効
⇒押印は、不鮮明にならないようにしっかりと押しましょう。なお、印鑑は、実印でなくても差し支えありません。
・財産の記載漏れや不正確な記載に注意
⇒不動産、預貯金など、財産の内容を正確に記載しないと、財産の承継に支障が生じる可能性があります。
司法書士ができるサポート ~特に財産目録の作成は、司法書士のご活用を~
当事務所は、自筆証書遺言作成において以下のようなサポートをご提供します。
1.自筆証書遺言の文案作成又は文案のチェック
自筆証書遺言の文案を一緒に作成するサポートを致します。ヒアリングをおこない、想いを遺言の文言に反映させるお手伝いを致します。
また、すでに文案を作成済みの方は、相続の専門家として、遺留分を侵害していないかや、遺言が効力を生じた時にちゃんと遺言が執行できるように遺言執行者がいるか等、一般の方では見落としがちな部分を中心にチェックを致します。
相続トラブル予防は大事です。専門家のチェックを受けた方が安心かと存じます。
2.自筆証書遺言の形式チェック
自筆証書遺言に必要な日付・署名・押印など、法律上の形式的な要件を満たしているかを確認します。
3.財産目録の作成サポート
民法の改正により、現在、自筆証書遺言に添付する「財産目録」は、パソコンなどで作成したり、不動産の登記事項証明書や預金通帳のコピーを添付したりすることが認められています。司法書士はこれらの資料収集や財産目録作成をお手伝いできます。
普段、不動産の登記事項証明書を取得することはないかと思いますので、ぜひ司法書士をご活用ください。
4.保管方法のアドバイス
自筆証書遺言を作成した後、どのように保管するのがよいかアドバイスも致します。自宅で保管する場合は紛失、改ざん、そもそも自筆証書遺言を残していることを相続人に伝えていない場合は発見されず、自筆証書遺言が執行されないリスクがあります。
また、銀行の貸金庫に保管される方がいらっしゃいますが、経験上、相続が発生し時間が経ってから発見されるケースがありますので注意が必要です。
当事務所は、保管方法について、法務局による自筆証書遺言保管制度の利用についてご案内しております。(「自筆証書遺言保管制度」は下記をご参照ください。)
このように、司法書士に相談することで、せっかくの自筆証書遺言が無効になってしまうリスクを防ぎ、実効性の高い自筆証書遺言に仕上げることができます。
自筆証書遺言書保管制度とは?
遺言者本人が法務局へ出向き、法務局に遺言書を預けることができる制度です。安全に遺言を残したい方にとって、非常に有効な制度です。司法書士は、この制度を利用する際の申請書作成等のお手伝いできます。
保管先 | 下記のいずれかの法務局(※原則として出張所を除きますが例外があります。) ①遺言者の住所地 ②遺言者の本籍地 ③遺言者の所有する不動産の所在地 ※詳しくは当事務所までお尋ねください。 |
メリット | ・法務局に自筆証書遺言を預けられる ・紛失や改ざんを防止できる ・法務局職員に遺言書に方式に不備がないか確認して頂ける (※形式面の審査のみ。遺言の有効性を保証するものではありません。) ・相続開始後、遺言書が保管されている旨を相続人等に通知してもらえる ・家庭裁判所の検認が不要になる |
利用料 | 申請1件(遺言書1通)につき、3900円 ※2025年9月1日現在 |
形式面の確認、紛失や改ざんを防止できる点に加え、家庭裁判所の検認が不要になる点は、自筆証書遺言のデメリットを解消してくれる制度になっております。また、相続開始後、遺言書が保管されている旨を相続人等に通知してもらえる点は公正証書遺言にはない制度です。
自筆証書遺言の作成のご相談を承っております。
自筆証書遺言は身近で便利な制度ですが、形式の不備で無効となる危険も伴います。「せっかく書いた遺言が無効だった」ということを防ぐために、司法書士のサポートを受けて安心の自筆証書遺言作成をしてみてはいかがでしょうか。司法書士にチェックや財産目録の作成等の支援を受けることで、確実に効力を持つ自筆証書遺言を残すことができます。さらに遺言保管制度を活用すれば、改ざんや紛失の不安もなく、より安心です。
大切なご家族のためにも、ご自身の想いを確実に残すため、当事務所は、相続法務の専門家として、自筆証書遺言の内容と形式をしっかりとチェックし、安心な未来を築くお手伝いを致します。
まずは、下記の「お問合せフォーム」よりお気軽にお問い合わせください。
著者:代表司法書士 佐々木 翔
東京都世田谷区南烏山4丁目3番8号マノアール世田谷301
司法書士あおぞら法務事務所
TEL:03-6820-3546
